腹筋が確実に鍛えられ、椅子に座る姿勢が安定してきました、岩戸さゆです。
中間管理職になってしばらく経ちました。でもまだまだやりたいなと思っていることがいくらでもあって、身動きが取れないような感覚がもどかしいです。
しかし何せ時短なのだから、無理をしたって仕方ない。
それにしても私の勤め先では、時短の中管理職が増えてきました。それはやはり、経験を積んできた社員が中間管理職にふさわしいと認められるタイミングが、ちょうど子育て中で時短勤務をするタイミングとが重なっていることが大きいと思います。
また、女性活躍推進ということも一つの要因としてあるかも知れません。ただ、そのような後ろ盾があったとしてもふさわしくないと判断された人は外れたりしているので、どうやら「女性だから」誰でも彼でも昇格させているわけではなさそうです。
中間管理職がしんどくなってしまう人の思考・行動パターン
色々な方の働き方をみてきて、あくまで私の所属している会社での話ですが、時短しながら中間管理職に立つのがしんどくなる行動パターンが見えてきました。こう感じられるのも今の段階だけかもしれないですし、自戒も込めて、この機会にまとめようと思います。
それは
- 全部自分で完璧にこなそうとし、自分への理想が高い
- 他人に対して一切の非やイレギュラーも認めない
- タスク管理がへた
今のところこの3つだなと思っています。
1、全部自分で完璧にこなそうとし、自分への理想が高い
管理職を外された方の行動として「自分のプレイヤーとしての能力をアピールする」という共通点がありました。これは転職前に勤めていた会社でも同じでした。
管理職だからこそやりやすいこと、やるべきことというのがあって、それを見失ってプレイヤーがやるべきことに夢中になっていないか?
管理職になった時点で視点を変えなければなりません。すぐには無理でも、意識して変えていかなければなりません。プレイヤーとしての能力は誰も求めておらず、部下に最大の能力を発揮してもらい、会社の利益を上げるよう部署をまとめ上げるのが、管理職の仕事です。
※ちなみに、管理職も数字を作らねばやばい!プレイヤーとして部下に負けずに一人前でさらに管理業務もせよ!という会社も中にはありました。
そして自分に対する理想が高いと「あれもこれもせねばならぬ、できねばならぬ」と自分を追い詰めて、結局大事なことも手付かずという事態になっている場面も見ました。
管理職だからって完璧な姿を部下に見せなければならないのでしょうか。部下をちょっと頼りつつなんとか管理職やっているくらいがちょうど良く、ツッコミどころのある上司の方が好感が持てるなと私は感じます。完璧すぎる上司だと部下も息が詰まります。
また、そのように高い理想が日々の努力と成長にうまく繋がれば良いのですが、理想と現実があまりに剥離していると「逃避」へ走るんだなということも見てきました。
もし完璧でないと感じる自分なのに管理職に選ばれてしまった...と感じたとしても、絶対に言わない方がいい言葉があると思います。それは「私分からないから」。
分からないことは仕方ないので、調べるのです、聞くのです。分からないからと部下に丸投げしたり、よくわかんないけどすごいねと「持ち上げておけばいいんだろ」感を出したら信頼は失っていく一方です。部下も上司もわからんことは手探りでなんとかするしかない。私の勤める会社は暗黙知がほとんどでマニュアルが超少ないので、わからないことだらけなのです。わからないことは恥ずかしくありません、わからないのだから仕方ないのです。言い訳している暇があったら動くのです。
※↓過去に同じようなことを書いていました。
2、他人に対して一切の非やイレギュラーも認めない
次に、他人に完璧を求めるパターンもやばいです。
社員、部下、上司、例外なく全員人間です。体調だったりキャパだったり、その時の状況で変なこと言ったり、メールの文字を打ち間違えたり、時にトチ狂ったことを喋ったりすることもあるのです。
部下の間違いや自分との意見の食い違い等を逐一取り上げて「これはどういうことなの、話し合おう」などと責め立てることは不毛です。それらのほとんどがスルーして全く問題ないですし、文脈を読めば(部下の仕事を普段から見ていれば)「あー言い間違えたんだろうな」「今忙しいから疲れているのだろうな」と分かるはずです。
それを「そっか〜」と「見守るだけ」ができずにいちいち指摘して修正を求めてきた上司は、そりゃあ部下から反発を食らっていましたし、部署全体が「失敗をしてはいけない」といった張り詰めた空気になりました。私は人生最大にいや〜なストレスを感じたことを覚えています。
3、タスク管理がへた
そしてタスク管理が下手くそ、これは致命的です。
中間管理職というのは、部下・上司・そのまた上司・隣の部署・関係会社など、ありとあらゆる人と連絡を取り合い、また決まった集計や書類作成をすることが多いと思います。(月次報告的なもの、部下の勤怠管理など)
仕事中はタスクが生まれては返し、生まれては返し、部下に渡し、時に温めながらちょっとずつ取り組み...そんな中でも決まったルーチンをこなしていく。
そんな毎日ですので、いかにルーチンを制するかが鍵だと最近気づきました。
ルーチンを抜け漏れなく無理なくある意味機械的に省エネでこなし、その間で飛び込みタスクたちをどんどん処理していく。
中間管理職に選ばれるほどの人であれば、これだけ世の中にタスク管理術に関する情報が溢れているので流石に自分なりのタスク管理方法くらいあると思うのですが...一度タスク管理が壊滅的にできない人の部下になってしまったことがありました。
その人は若くしてどんどん昇格し、仕事ができる人なんだなと思っていたのですが、残業がいくらでも許された時代が終わり、子育て時短になった途端に、全く仕事ができない人という印象にガラリと変わってしまい、大変驚きました。
子育てがあるので脳のリソースも削られることはあると思うのですが、それにしても頼んだことは忘れて4回催促しても動いてくれなかった、自分がやるべきことをやらず部下が見かねて取り組む、などが続いていました。
席が近かったのでどんなふうに仕事をしているのかよく見えていたのですが、とにかく「先送り」をしていました。さらに情報や仕事を自分一人で抱え込んでいました。
タスク管理において先送りは御法度だと私は思っています。特に時短ワーママワーパパは絶対にやってはいけない。
なぜならまず時短で時間がない。絶対的にない。そして「明日も何事もなく出勤する」という保証がどこにもなく、金曜日に「来週の前半やればいいや〜」と先送りした仕事があるにもかかわらず、週明けから何日も休まなければならない!いきなり!ということが当たり前に起こるからです。
タスクを一人で抱え込んで先送り、なんて怖くでできないはずです。だから部下にお願いしたり、情報を共有したりすることが大事になります。
あとがき
このように書きましたが、決してその人たちを批判したいわけではありません。
私がその人たちと仕事をし、さまざまな経験をさせてもらったからこそ、私が今なんとか中間管理職としてやっていけていると思います。
その一方で、時代や価値観もどんどん変化していく中で、以前私の上司だった人のやり方をそのまま真似したところでうまくいくはずなどない。小手先のテクニックでは通用しないなと感じる日々です。